push|Gitにおけるpush操作の意味とレビュー運用での注意点

概要

push は、Gitにおいてローカルブランチの変更をリモートリポジトリへ反映する操作です。
この操作は、コードレビューを含むチーム開発における変更共有の起点となります。

pushしなければ、レビューもCIも始まりません。レビューはpushから始まります。

基本操作とコマンド例

# 初回push(新しいブランチ)
git push -u origin feature/add-login
# 既存ブランチへのpush
git push
# 強制push(force-push)
git push --force

pushとpull-requestの関係

  1. 開発者はローカルで作業・コミット
  2. push でGitHubなどのリモートに変更を送信
  3. PR(pull-request)を作成してレビューを開始
  4. 修正が必要ならローカル修正 → 再度 push

pushは「レビューへの通知」、force-pushは「履歴更新の再送信」です。レビュー中のforce-pushには注意が必要です。

force-pushの取り扱いと注意点

よくあるトラブル

  • force-pushで既存のレビューワーコメントが消える
  • 差分が一新され、変更内容の比較が困難になる
  • CIやステータスチェックが無効になるケースもある

レビュー中に --force を使う場合は、一言コメントで説明を添えることが信頼維持につながります。

安全な代替策

  • git push --force-with-lease を使う(他人の更新を上書きしない)
  • 修正用コミットを積み上げて squash はマージ時に行う
  • 重大な変更はPRをクローズして新PRを作成

会話例:レビュー中のforce-push対応

Author: force-pushしました。型の定義見直しが主です。前回コメントは維持してあります。
Reviewer: 了解です。差分見直します。前のコメントも活かせるなら助かります。

チーム運用でのベストプラクティス

  • force-push の可否をレビュー運用ルールに明記
  • main / develop ブランチへの直接pushは禁止(保護ブランチ設定)
  • CIでpushトリガーを正しく設定する(on: push
on:
  push:
    branches:
      - main
      - develop

関連用語

  • pull-request:push後にレビューを開始するための申請
  • status-check:pushに紐づくCIの成功可否
  • rebase:push前の履歴整理操作

実務視点まとめ

push は単なる同期操作ではなく、レビュー開始・CIトリガー・チームへの変更通知という複合的な意味を持ちます。
pushのタイミング・内容・説明が、レビュー効率と開発信頼性に直結します。